第48回人権交流集会  第2分科会

     2017年2月18日(土曜日)

         13時30分~

 場所 大谷大学(地下鉄 北大路駅)

    共に生きるまちづくりを目指して~

  子どもの貧困を考える

 

第2分科会

こどもの貧困問題

 

                        

 

 

 発題者

          日野 貴博さん(アトラス こども学習支援 )

          山本 知恵さん(京都YWCAカルーナ代表

          許 伯 基さん(大韓キリスト教京都南部教会・子ども食堂)

         広瀬 光太郎(吉祥院 ししまる食堂)

   コーディネーター:藤 喬、npo法人 京都暮らし応援ネットワーク代表) 

 

 

  主催;京都・東九条canフォーラム

 

 

 

当日、9時半からは、全体記念講演&映画「部落ここに生きる」上映会もあります

    講演「部落差別解消法とこれからの展望」 西島 藤彦さん,(部落解放同盟中央本部書記長)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「多文化共生推進のために」京都市への提言 

 

2011

  朴 実

    (京都・東九条CANフォーラム代表)  

 

多文化共生のまちづくり                                       

京都市内には41,289人の外国籍住民が暮らしており、その国籍は133カ国にのぼります(201012月末)。近年は、従来の韓国・朝鮮籍者中心のオールドカマーに加え、韓国、中国、東南アジア、南米などから多くのニューカマーが生活するようになりました。京都市においても2008年に『京都市国際化推進プラン』がまとめられ、昨年度より「多文化施策懇話会」が発足し、外国籍住民が暮らしやすく、活躍できるようなまちづくりが目指されています。しかし、実際のところ「多文化共生のまち」にまだまだ近づけていないのが現状です。 

一方、京都では外国籍住民をサポートする様々なNPO法人や、市民団体が活動をしていますが、そのネットワークや連携はまだまだ不十分であり、何よりも活動資金や活動拠点施設の不十分さ、多文化共生推進に寄与する人材(多文化社会コーディネーター等)不足が見受けられます。私たちはこのような状況に鑑み、京都市に対し、早急に「多文化共生推進センター(仮称)」の設立を提言致します。

 

外国人多住地域―東九条の実情                                      

JR京都駅の南側に位置する東九条地域は、京都で最も在日コリアンが多く住む地域です。特に、鴨川に近い地域の東側は在日コリアンの割合が高く、日本籍者を加えると、約3割が在日コリアンと思われます。

1960年代から1980年代まで、劣悪な住環境のために大火災にたびたび見舞われ、多くの犠牲者が出ました。とりわけ、当時、鴨川の河川敷(通称松ノ木町40番地)にバラックを建てて住んでおられた多くの在日コリアンは水道や電気もなく悲惨な状態でした。

1990年代半ばより市営住宅が建設され住環境は良くなった反面、まちの活気はなくなりつつあります。行政中心のまちづくりは住環境改善が中心であり、それ以外の課題に対応ができていないのが実情です。同和問題においては、その解決は国の責務として行政は、就労、住環境、教育、啓発などの課題解決に対して、市職員採用をはじめ、改良住宅や隣保館、学習センター、福祉センター、保育所などを設けてきましたが、一方、在日コリアンに対しては、行政施策は行われず放置されてきました。

 

このような状況の中、東九条では1993年から毎年、11月初旬に、多民族共生・交流のまつり「東九条マダン」を盛大に開催し、京都市や地域住民から高い評価を得ています。このまつりは地域内外の住民たちの手弁当で自主的に進められ、京都市全体から大勢の市民が来場しています(2010年第18回東九条マダンの来場者はのべ約5,000人)。しかし、このまつりの成功を支えている日常活動の実態には大変に厳しいものいがあります。民族楽器や、歌・踊り・芝居等の練習、美術制作、会議や学習などの適当な場所が無く、増えてゆく一方の機材・楽器・衣装などの様々な物品の保管場所の問題には深刻なものがあります。

現状は、東九条地域の市民運動団体によって建てられた「文庫・マダンセンター」の施設に依存していますが、この施設には他に、東九条市民文庫、民族・民衆文化運動団体ハンマダン、オモニハッキョケナリ、京都・東九条CANフォーラム、東九条まちづくりサポートセンター「まめもやし」、その他、性同一性障がい者団体や、全国外国人教育研究会など様々な団体が利用しており、民間運動団体のみの運営では、様々な面で飽和状態の限界にきております。

例えば、この中のオモニハッキョケナリは、前身の「九条オモニハッキョ」から数えて33年の歴史を持つ日本語の識字学級です。当初は在日一世の女性中心の識字学級でしたが、近年韓国から来られたニューカマーも見られます。33年間の蓄積は、近年、中国、東南アジアや南米から京都に来られたニューカマーに必要な「日本語教室」でも大いに役立つはずですが、他の外国籍ニューカマーに拡大するには、スタッフや資金面、設備面で不十分です。

また、東九条には全国各地から、遠くは韓国からも東九条にフィールドワークのため多くの団体・個人が来られています(年間1000人以上)。これらの方々に対しても研修する場所もなく、せっかくの日本社会への多文化教育、啓発の機会でありながら、ボランティアが個々で対応しているのが現状です。

これらの問題を改善するため、2009年に東九条で活躍する様々な市民運動・団体のネットワーク「京都・東九条CANCommunity Action Network)フォーラム」が結成され、「多文化共生推進センター(仮称)」設立を呼びかけてきました。

 

東九条に多文化共生推進センター(仮称)の設立を!

最初に述べたように、京都では外国籍住民の生活を支援し、サポートする様々な団体があり、エスニックグループも存在しますが、気兼ねなく使える場、連絡場所(スモールオフィース)、多文化交流活動や日常的なアクティビティに使える場所がなく、活動を活性化させる環境が整っていません。

近年ニューカマーの増加と伴に、外国人相談内容も、日本語習得、医療・福祉、教育・子育て、就業、DV問題など多岐に渡り、民間によるボランティア活動では限界があります。これらの問題の多くは、かつてオールドカマーと呼ばれる在日12世たちが経験してきたことであり、前述のオモニハッキョで述べたように、オールドカマーの運動の蓄積や経験が、これからの多文化共生社会に生かせるシステム作りが必要です。

本年7月より東岩本市営住宅の1階部分に「京都市地域・多文化交流ネットワークサロン」が開設されました。この施設には吸音・防音設備が無いため、民族楽器などの練習には不適切です。私は20年前、地域の仲間たちとともに「東九条マダン」を呼びかけ、その準備と実践活動を行ってきました。民族楽器の練習場所が無く、子どもたちが地域の児童公園で練習をしていると、心ない日本人たちから「うるさい!」と石を投げつけられ、泣いて帰る子どもたちの姿を見て、心を痛めました。子どもたちが気兼ねなく、自由に楽器の練習が出来る場所を提供するのが私たち大人の責務だと思います。東九条マダンだけでなく、アジア諸外国、南米などの民族楽器や舞踊などの文化活動を行うスペースはなく、私たちが望んでいる「多文化共生推進センター」とは隔たりがあります。

私たちは、京都市が2008年に策定した今後の京都市における国際化の基本的指針となる「京都市国際化推進プラン」の実現のためにも、行政窓口に「多文化推進室」を設け、多文化の息づくまちづくり活動の拠点となる「多文化共生推進センター(仮称)」を開設されることを提言します。その場所として、在日外国人多住地域である東九条の、多くの在日韓国・朝鮮人が学び、卒業しました来年度から統合される学校施設が最適だと思います。

 

 

この提言にご賛同いただける個人または団体の皆様につきましては、名前もしくは団体名と連絡先を明記の上、次のところにご連絡ください。

京都・東九条CANフォーラム 〒601-8013 京都市南区東九条南河原町3

Tel 075-204-7900  E-mail higashikujoforum@gmail.com